ポーカー(テキサスホールデム)の役を覚えても、「カードはいつ配られるのか」「誰から順番に賭けるのか」が分からないと、テーブルに座るのは不安なものです。
テキサスホールデムのルールと遊び方を初めて覚える方に向けて、4回の賭けで進む1ゲームの流れと、アクション・最低レイズ額・サイドポットなどの決まりを解説します。
- テキサスホールデムは、自分の手札2枚と場の共通カード5枚、合計7枚から最も強い5枚で役を作り、最後に残った中で一番強い役の人がチップ(ポット)を取るゲーム。
- 1ゲームは「ブラインド ➔ 手札2枚 ➔ プリフロップ ➔ フロップ ➔ ターン ➔ リバー ➔ ショーダウン(手札を見せ合う)」の順に進む。途中で1人以外が全員降りれば、その時点で決着する。
- 手番やチップの額に迷ったときは、チップに触る前に「コール」「○点にレイズ」と声で伝えると、進行のミスを防ぎやすい。
テキサスホールデムの1ゲームの流れ(結論)
- 手順1:ブラインドを出す
ボタン(ディーラーの目印)の左隣の人がスモールブラインド(SB)、その左の人がビッグブラインド(BB)として、決められた額のチップを先に出します。 - 手順2:手札が2枚ずつ配られる
全員に、自分だけが見られる手札(ホールカード)が2枚ずつ裏向きで配られます。 - 手順3:プリフロップ(1回目の賭け)
BBの左隣の人から時計回りに、降りるか、BBと同じ額を出すか、上乗せするかを選びます。 - 手順4:フロップ(場に3枚)
テーブルの中央に共通カードが3枚開かれ、2回目の賭けを行います。 - 手順5:ターン(場に4枚目)
共通カードが1枚追加され、3回目の賭けを行います。 - 手順6:リバー(場に5枚目)
最後の共通カードが1枚追加され、4回目の賭けを行います。 - 手順7:ショーダウン(手札を見せ合う)
2人以上が残っていれば手札を見せ合い、7枚の中から作った最も強い5枚の役を比べます。一番強い人がポットのチップを受け取ります。
SBと
自分だけが見られる
1回目の
2回目の
3回目の
4回目の
2人以上が残っていれば
途中のどこかで、1人を除く全員が降りた場合は、その時点で残った1人の勝ちになり、手札を見せる必要もありません。1ゲームが終わるとボタンが時計回りに1つ移り、次のゲームが始まります。
オマハなど、テキサスホールデム以外の種類との違いは、ポーカーの種類|ホールデム・オマハの違いと最初に覚えるゲームでまとめています。
卓の座席とボタン・ブラインドの仕組み
テキサスホールデムでは、ボタン(ディーラーボタン)と呼ばれる目印の置かれた席を基準に、行動する順番が決まります。店舗ではディーラーがカードを配りますが、ボタンは「この席がディーラー役」という目印として使われます。
| 席 | 位置 | 役割 |
|---|---|---|
| ボタン(BTN) | 目印の置かれた席 | フロップ以降、最後に行動できます。1ゲームごとに時計回りに1つ移ります。 |
| スモールブラインド(SB) | ボタンの左隣 | 手札が配られる前に、決められた小さい額(多くはBBの半分)を出します。 |
| ビッグブラインド(BB) | SBの左隣 | 手札が配られる前に、決められた額を出します。この額が賭けの基準(1BB)になります。 |
| UTG(アンダー・ザ・ガン) | BBの左隣 | プリフロップで最初に行動します。 |
ブラインドの額は卓ごとに決まっていて、「1/2」と書かれた卓なら、SBが1点、BBが2点です。ブラインドは参加費のようなもので、毎ゲーム必ず誰かが出すため、ポットにはいつも賭ける価値のあるチップが入っています。
2人だけで遊ぶとき(ヘッズアップ)は、ボタンの人がSBを出し、もう1人がBBを出します。この場合、プリフロップはボタン(SB)が先に、フロップ以降はボタンが後に行動します。
店によっては、手札が配られる前にUTGの人がBBの2倍を自分から出す「ストラドル」が認められています。ストラドルがあると、プリフロップはストラドルの左隣の人から始まり、ストラドルを出した人が最後に行動します。フロップ以降の順番は変わりません。出せる席や額は店によって違うため、迷ったらディーラーに確認しましょう。
UTG以外の席の名前(HJ、CO など)は人数によって変わります。席ごとの名前と有利・不利は、【早見表】ポーカーのポジション|6つの座席名と後攻が有利な理由で図を使って解説しています。
4つのラウンドの進行早見表
| ラウンド | 場に開くカード | 場の合計 | 最初に行動する人 | ポイント |
|---|---|---|---|---|
| プリフロップ | なし(手札2枚だけ) | 0枚 | UTG(BBの左隣) | 勝負に参加するかどうかを決める最初の判断です。 |
| フロップ | 3枚 | 3枚 | ボタンの左に近い、残っている人(多くはSB) | 手札と場のカードで、役ができたかを確かめます。 |
| ターン | 1枚 | 4枚 | フロップと同じ | ポットが大きくなり、賭ける額も大きくなりやすい場面です。 |
| リバー | 1枚 | 5枚 | フロップと同じ | 最後の賭けです。終わったら、残った人同士でショーダウンです。 |
プリフロップ
手札が配られたら、UTGから時計回りに、フォールド(降りる)、コール(BBと同じ額を出す)、レイズ(額を上乗せする)のどれかを選びます。
全員がBBと同じ額を出しただけなら、BBは最後にチェック(追加で出さずに進める)かレイズを選べます。全員の出した額がそろうか、1人を除いて全員が降りた時点で、このラウンドは終わりです。
フロップ・ターン・リバー
フロップでは場に3枚、ターンとリバーでは1枚ずつ共通カードが開かれます。どのラウンドも、ボタンの左に近い、まだ残っている人から時計回りに行動します。
まだ誰も賭けていなければ、チェックかベット(最初に賭ける)を選べます。誰かが賭けたあとは、コール・レイズ・フォールドのどれかです。全員がチェックするか、全員の出した額がそろった時点で、次のラウンド(リバーのあとはショーダウン)に進みます。
選べるアクション一覧
| アクション | 選べる場面 | 内容 |
|---|---|---|
| チェック | そのラウンドでまだ誰も賭けていない | チップを出さずに、次の人へ順番を回します。 |
| ベット | そのラウンドでまだ誰も賭けていない | 最初にチップを賭けます。 |
| コール | 誰かが賭けた後 | いま一番高い賭け額と同じ額を出して、勝負に残ります。 |
| レイズ | 誰かが賭けた後 | いま一番高い賭け額より多くします(最低額の決まりあり)。 |
| フォールド | 自分の番ならいつでも | 手札を捨てて降ります。それまでに出したチップは戻りません。 |
| オールイン | 自分の番ならいつでも | 持っているチップをすべて賭けます。 |
チェックできる場面でもフォールドはできますが、チップを出さずに次のカードを見られるので、その場面ではチェックを選びましょう。
最低レイズ額のルール
一般的なテキサスホールデム(ノーリミット)では、賭ける額の上限は自分の持っているチップすべてです。一方で、レイズには最低額の決まりがあります。
- 例1:プリフロップ
BBが2点の卓では、BBの2点が最初の賭けにあたります。レイズするなら、さらに2点以上を上乗せした4点以上にします。 - 例2:フロップ以降
誰かが10点ベットしたら、レイズは20点以上です。そこで別の人が30点にレイズした場合、上がった幅は20点なので、次にレイズする人は50点以上にする必要があります。
持っているチップが最低レイズ額に足りないときは、残りすべてを賭けるオールインができます。このオールインが最低レイズ額に届かないとき、多くの店では、すでに行動した人はもうレイズできず、コールかフォールドだけを選びます。
たとえば10点のベットに次の人がコールし、3人目が15点でオールインした場合、最初の2人はあと5点を足してコールするか、フォールドです。細かい扱いは店によって異なるため、迷ったらディーラーに確認しましょう。
オールインとサイドポットの仕組み
オールインした人は、それ以上チップを出せなくても、最後まで勝負に残れます。ただし、相手1人につき自分が出した額を超える部分は受け取れないため、残りの人同士の賭けは別のポットに分けて管理します。
例として、Aが100点でオールインし、BとCがそれぞれ300点まで賭けた場面を考えます。
| ポット | 金額 | 内訳 | 受け取れる人 |
|---|---|---|---|
| メインポット | 300点 | 3人 × 100点 | A・B・C |
| サイドポット | 400点 | BとCの残り200点 × 2人 | B・C |
ショーダウンでAの役が一番強ければ、Aはメインポットの300点を受け取り、サイドポットの400点はBとCのうち強いほうが受け取ります。Bの役が一番強ければ、Bが両方のポット(合計700点)を受け取ります。
3人以上が違う額でオールインしたときの分け方や、自分が取れる額の求め方は、ポーカーのサイドポットとは|オールインがあるときの分け方と取れる額で解説しています。
ショーダウンで手札を見せる順番
リバーの賭けが終わって2人以上が残っていたら、手札を見せ合います。見せる順番は、リバーで最後にベットかレイズをした人が先です。リバーで全員がチェックした場合は、ボタンの左に近い人から時計回りに見せていきます。
リバーより前にオールインで賭けが終わった場合は、残っている全員が手札を表にしてから残りのカードを配るのが一般的です。
自分の負けが分かったときは、手札を見せずに捨ててもかまいません。ただし、見せずに捨てた時点でそのポットを受け取る権利はなくなります。勝っているか分からないときは、手札を表向きに置けば、ディーラーが役を判定してくれます。細かい決まりは店によって異なるので、その店のルールに従いましょう。
役の強さ(全10役の一覧)
強い順に、ロイヤルフラッシュ > ストレートフラッシュ > フォーカード > フルハウス > フラッシュ > ストレート > スリーカード > ツーペア > ワンペア > ハイカード(役なし)です。
手札は2枚とも使っても、1枚だけでも、場の5枚だけを使ってもかまいません。それぞれの役の作り方や、同じ役同士の比べ方は、【早見表】ポーカーの役の強さ順一覧|確率・キッカー・勝敗判定までで、例題と一緒に解説しています。
初心者が卓上で起こしやすい3つの進行ミス
- 1. チップを何回かに分けて出す(ストリングベット)
まずコールの分を置き、あとからレイズの分を足すように、チップを小分けに出す行為です。多くの店で認められておらず、最初に出した分だけのアクションとみなされることがあります。先に「300点にレイズ」のように声で伝えておけば、そのあと落ち着いてチップを数えて出せます。声で伝えたアクションが優先されるのが一般的です。 - 2. 自分の番の前に動く(アウトオブターン)
前の人が考えている最中に、カードを捨てたりチップを出したりする行為です。後ろの人に「降りる」「勝負する」という情報を先に与えてしまいます。ディーラーに促されるか、直前の人の行動が終わったのを確かめてから動きましょう。 - 3. 降りるときに手札を見せる
フォールドするときに手札を表向きにしたり、周りに見せたりする行為です。まだ勝負している人に、どのカードがもう出ないかという情報を与えてしまいます。カードは裏向きのまま、ディーラーのほうへ静かに返しましょう。
よくある質問(FAQ)
- Q. 途中で全員が降りた場合はどうなりますか?
- A. 1人を除く全員がフォールドした時点でゲームは終わり、残った1人がポットのチップを受け取ります。手札は見せずに、裏向きのままディーラーに返してかまいません。
- Q. 手札2枚は必ず両方使わなければいけませんか?
- A. いいえ。手札2枚と場の5枚、合計7枚の中から最も強い5枚を自由に選べます。手札を2枚とも使っても、1枚だけでも、場の5枚だけを使ってもかまいません。
- Q. チェックとコールの違いは何ですか?
- A. そのラウンドでまだ誰も賭けていないときに、チップを出さずに順番を回すのが「チェック」です。誰かがすでに賭けているときに、同じ額を出して勝負に残るのが「コール」です。
- Q. オールインした後はどうなりますか?
- A. それ以上の行動はせず、残りの共通カードが開かれるのを待ちます。ほかの人同士が続けて賭けた分は、サイドポットとして分けられます。
- Q. 引き分けになったらどうなりますか?
- A. 最も強い5枚の強さが同じなら、ポットを等分します(チョップ)。割り切れない端数のチップは、ボタンの左に近い人に渡すなど、店のルールに従って扱われます。
まとめ:1ゲームの流れを覚えたら、席と役の知識へ進もう
- 原則1:1ゲームは「ブラインド ➔ 4回の賭け ➔ ショーダウン」で進む
場の共通カードは、フロップで3枚、ターンで1枚、リバーで1枚開かれます。途中で1人以外が降りれば、その時点で決着します。 - 原則2:行動する順番はボタンの位置で決まる
プリフロップはBBの左隣(UTG)から、フロップ以降はボタンの左に近い人から、時計回りに行動します。 - 原則3:迷ったらチップに触る前に声で伝える
「チェック」「コール」「○点にレイズ」と先に伝えれば、ストリングベットなどの進行のミスを防ぎやすくなります。
1ゲームの流れと基本のルールが分かれば、テーブルで何が起きているかを追えるようになります。次は、役の強さと、座る席による有利・不利を確認して、実際のプレイに備えましょう。
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